公立中学校で宗教差別 キリスト教徒少女の入学拒否 知事、本人に直接謝罪 東ジャワ州バニュワンギ県

 東ジャワ州バニュワンギ県のアブドゥラ・アズワル・アナス県知事はこのほど、県内の公立中学校入学を希望した、キリスト教徒の少女に対する宗教的差別があったとして、学校関係者を処分する考えを示すとともに、少女と保護者を県庁に招いて直接謝罪した。地元メディアが報じた。

 少女はことし同県グンテン郡内の小学校を卒業。公立中学校への入学を希望したが、イスラム教徒ではないことを理由に入学を断られた。
 少女の父親は学校に抗議したが、校長から「在校生は全員イスラム教徒。入学したいならば、ヒジャブ(スカーフ)を必ずかぶり、イスラムの教えに従うことが条件となる」と言われ、断念したという。結果的に少女は郡内にある別の中学校に入学した。
 一連の出来事を聞いたアブドゥラ知事は「中学校の対応は宗教差別で極めて遺憾だ」として、差別的対応をあらためるよう県教育局を通じて中学校に指示。17日、県庁を訪れた少女と父親には、再発防止を約束したという。
 少女の父親は「国公立校が生徒を選んで良いとは思えない。国家5原則パンチャシラの精神に基づいて、このようなことが二度と起こらないように願う」と話した。  
 一方、中学校校長は「宗教差別の意図はなく、説明の段階で誤解を招いた。宗教の授業など受けるように言っただけで、(ヒジャブ着用などは)強制していない。制服はヒジャブもセットになっており、今後は他宗教の生徒用制服を検討したい」と話している。(上村夏美)

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