より楽しい新生活を JCCセミナーに15人参加
語学やインドネシア料理、菓子づくりなど、さまざまな講座を開講するジャカルタ・コミュニケーションクラブ(JCC)は6日、南ジャカルタのクバヨラン・バルにあるJCC2(文化センター)で、「インドネシア生活セミナー2017」を開き、主婦ら日本人15人が生活講座に聴き入った。
同セミナーは、文化などのさまざまな側面からインドネシアを知ってもらい生活を楽しんでもらうために始まり、既に15年以上の歴史を持つ。
今回の講師はジャカルタ滞在7年の同校日本語講師である渡辺彰吾さん(30)が務め、自らの体験も交えながらインドネシア生活を楽しく過ごすこつを話した。
冒頭、「たいしたことはない」という意味のインドネシア語「ティダ・アパアパ」を用いながら、ゆっくりとのんびり生活するインドネシア人の気質について説明。
インドネシアを知る上で欠かすことのできない宗教については、宗教を重んじる文化を理解するようアドバイスした。
会場でうなずく人が多かった話は、運転手やメイドに何かを頼む方法。渡辺さんが「お願いごとをするときには語尾にバパッ(年上、目上の男性に対する呼称)、イブ(同女性)などを付けるとやわらかく丁寧な表現になり、応じてくれるケースが多くあります」と話すと、会場ではメモを取る人が多くいた。
また、「新しい生活ではカルチャーショックを受けることも多いですが、それをネタにして笑い飛ばすくらいの気持ちでいましょう。食べ物も、何でも試してみましょう」と、海外生活を楽しむポイントを説明。誕生日を迎えた本人がケーキを持って行ったり、食事をごちそうする習慣、左手が不浄の手とされていることに関する話もあった。
治安面では、渡辺さん自ら歩道橋ですりに遭った経験を話し、注意を怠らないよう呼び掛けた。デモやテロが起こる国という認知も大切との話が出ると、真剣にうなずく参加者が多かった。
1月から同校でインドネシア語講座に通う主婦の小菅今日子さん(28)は「普段、運転手さんにどう伝えればよいのか分からないことなどを聞けて良かった」などと話した。16年9月からインドネシアに住んでいる主婦の小島怜奈さん(26)は「これまで疑問に思っていたことが解決した。インドネシア人の性格や気質などを知ることができ、とてもためになった」と話した。
JCCには現在、日本人生徒150人、インドネシア人生徒120人ほどが在籍している。(上村夏美、写真も)