20周年を祝う ひまわり会第29回総会 「つながりを大事に」
インドネシア人男性と結婚した日本と縁のある女性の集まり「ひまわり会」は20日、南ジャカルタ・クマンのスイスベル・ホテルで設立20周年記念の第29回総会を開き、会員約80人が集まった。「つながりを大事にしたい」という思いを持った女性たちの悩みや喜びを分かち合う場として、活動は続く。
同会は1960年代の戦後賠償留学生制度で日本に留学した、インドネシア人男性と結婚した女性たちが中心となり97年6月に設立された。
総会では会発足時からの歩みを振り返り、思い出が詰まった写真のスライドショーで昔を懐かしみつつ、再会を喜んだ。
発足時から在籍し、運営に尽力する秀江スタラクサナさん(76)が来イしたのはスハルト氏の大統領就任直前の67年。98年の5月暴動やその後の繰り返される政権交代も見てきた。
「60年代のガトット・スブロト通りなんて(現在と異なり)土の通りだった」と当時を振り返る。大変な思いもたくさんしたが「この国は良いところもいっぱいある。一度だってホームシックになったことはない」と言い切る。
会の運営、継続に関しては「私たちの時代と若い人の間では当然ギャップはある。でも、意見を押しつけるのではなく、悩みを共有しながらできるアドバイスをしていきたい。自由にやっていくのが一番」と笑った。
高齢により亡くなる会員もいる一方で、若い日本女性の入会も進む。生後6カ月の娘のキアナちゃんと総会に初参加した中村恵理さん(29)は妊娠中の昨年に同会を知った。
出産や子育て経験のある人から病院の情報などを教えてもらい、助けてもらったという。結婚に反対され、両親と連絡を絶っていた中村さんは「(自分の)本当のお母さんみたいに支えてくれた。感謝している」と話した。
同会には分会としてメンバーの子どもたちが中心の「日本語お楽しみジュニア会」や、夫に先立たれた女性たちの「コスモス会」、30〜50代中心のランチを楽しむ「ムラティ会」などがあり、それぞれ活動している。また、会員からの寄稿文や生活情報などを掲載した会報を発行している。
ひまわり会への問い合わせは、なみえさん(携帯0816.816.110)、めぐみさん(同0811.199.605)、かつらさん(同0812.801.4762)まで。(平野慧、写真も)