ヤクルト工場を見学 大学生が興味津々 ものづくりセミナー
インドネシア日本友好協会(PPIJ)とジャカルタ・ジャパンクラブ(JJC)、ダルマ・プルサダ大学が共催して7日、西ジャワ州スカブミ県にあるヤクルトの現地法人ヤクルト・インドネシア・プルサダ(YIP)社の工場で、「ものづくりセミナー」を開いた。ダルマ・プルサダ大学から約30人が参加した。
日本のものづくり技術について知ってもらうため、インドネシアの大学生を対象に実施しており、今回で13回目。学生らは初めに、ヤクルトの歴史や作り方、ヤクルト菌(ラクトバチルス・カゼイ・シロタ株)について健康にどのような効果をもたらすかなどの説明を受けた。
その後、1日当たり約365万本のヤクルトを生産している工場と、排水処理施設を見学。工場では培養や調合、充填(じゅうてん)、出荷といった一連の生産ラインを見て回った。次々と運ばれてくる大量のヤクルトが、目視検査や仕分け作業を得て、パック詰めされていく工程に、学生たちは釘付けになった。
同工場は見学者を頻繁に受け入れており、YIPの上野早苗社長によると、母親を対象にヤクルトについて知ってもらう工場見学を中心に実施しているという。「小さいヤクルトは子どもの飲み物と思われがちだが、年配の方の健康維持にも最適。お母さんたちに知ってもらって、家族で飲んでもらいたい」と話す。「今回は工場での勉強会という形で、学生に学んでもらう機会」とし、学生たちへのあいさつでは「ヤクルトで皆さんの健康に貢献していきたい」と話した。
工場見学後には、学生からヤクルトの製品内容から労働環境まで、ざっくばらんに質問が飛んだ。ダルマプルサダ大工学部のムハマド・ファドリさん(19)は「製品が作られる過程からものづくりや、人づくりについて学ぶことができた。特に工場での技術やシステムが興味深かった」と話した。
前回に引き続き、人気アイドルグループJKT48のメンバーも参加。ユーチューブの専用チャンネルで映像などを公開し、日本のものづくりをインドネシアの人々に幅広く伝える。(毛利春香、写真も)