日本を体験しよう スラバヤで文化交流
東ジャワ州スラバヤ市で10日から、日イの文化交流を図る「ジャパン・ウイーク」が開催され、17〜19日には同市内にあるモール「チプトラ・ワールド」で、クロージングイベント「ジャパンなう」が開かれた。「体験できる日本」にこだわり、書道やけん玉、着付けなどのワークショップを実施。ステージでは日イの伝統舞踊や楽器演奏、歌やダンスの披露、競技かるたの大会などが実施され、来場者は日本の雰囲気を体で感じていた。
「アリガトゴザイマス」。ワークショップに参加した来場者は次々と日本語であいさつするが、初めて知る日本文化に興味津々。バリの夜間学校で日本語を学ぶ一方、昼間は日本語学校で働いているダルミンさん(23)は、勤め先が同イベントにブース出展すると聞き参加。「書道など実際にやってみたいことがたくさんあった。今日は日本のいろいろな人と出会えて、とても楽しい」と仕事の合間にイベントを満喫した。
日本のアニメとドラマが好きな地元の大学生エルさん(18)は「独学で日本語を勉強していて、アニメやドラマ以外で日本に触れる機会はない」と話す。「まだまだ知らないことがたくさんです」と話した。
会場には日本食や日系企業、日本語学校など約30のブースが並び、19日は最も混雑した。ステージではダンサーの中田啓介さん(Fishboy)や大脇シモンさん、プロのけん玉講師の大川英一郎さん、歌手の鹿野レイさんなどがパフォーマンスを披露した。
初来イした大川さんは、来場者とも一緒にけん玉を楽しんだ。「海外に出るときは改めて自分が持つ文化を考えるきっかけになる。けん玉は遊びとして発展し、敷居が低く誰でも気軽にできる」と話した。インターネットの動画で日本チャンピオンの大川さんのけん玉を見て以来、とりこになり2年間練習してきた高校生のアリフ・ラディウスさん(18)は「本物に会えてうれしい!」と、大川さんと笑顔で握手を交わした。
クロージングイベントを在スラバヤ日本総領事館と共催した日本文化研究会(PPKJ)の照屋華子さんは、日本に対しアニメやコスプレのイメージを持つ人が多く日本文化が深く知られていないと語る。「日本に興味があるという段階で止まってしまっているインドネシアの方がたくさんいる。そこから一歩踏み込んでほしい」と話した。
同ウイークは同総領事館とPPKJ、Furinkazan同好会、C2Oライブラリーが共催、インドネシア元日本留学生協会(プルサダ)が後援した。(毛利春香、写真も)