マハカム川に遊覧船 東カリマンタン州が計画 自然と伝統文化巡る旅
東カリマンタン州は16日、同州を流れるマハカム川で、美しい自然や地元の文化などを楽しめる遊覧船を運航する計画を明らかにした。全長約920キロのマハカム川を船で移動しながら、同州内の観光地へ足を運べるようにし、新たな観光客誘致につなげたい考え。
同州観光文化局のシャフルディン・プルニャタ局長によると、州都サマリンダ市をはじめ、クタイ王国の王宮文化が残るクタイ・カルタヌガラ県、後背地となっているマハカム・ウル県や西クタイ県など、各地域に特色ある伝統文化や河川沿いに豊かな自然が残っている。これらの地区をマハカム川を通って立ち寄れるようにする計画という。
現在では同州を訪れる観光客の多くが、サマリンダ市以外に足を伸ばさない。そのような中、観光用ボートや宿泊施設を備えた船でマハカム川を旅するアクティビティが注目されており、今回の遊覧船のアイデアに結びついたという。
今後は、観光客が乗り降りできる河川港や船着き場の設置、各観光地でのインフラ、宿泊施設の整備なども進める。
マカッサル海峡に注ぐマハカム川は、カリマンタン島内の河川で流域面積が最も大きい。シャフルディン局長は「ここにしかない自然や文化が河川沿いに残るマハカム川は、インドネシア国内にある他の川とは異なる。将来はこの川を、東カリマンタン州の観光アイコンにしたい」と意気込んだ。(毛利春香)