「心のあり方学んだ」 中部ジャワ・ジョクジャ代表が優勝 高校生日本語弁論全国大会
第16回インドネシア高校生日本語弁論大会全国大会(国際交流基金、教育文科省初等中等教育局共催)が11日、南ジャカルタ・スディルマン・セントラル・ビジネス地区(SCBD)のスハンナホールで開かれた。地区大会を勝ち抜いた13人が出場、「日本語が私に与えてくれたもの」をテーマに弁論した中部ジャワ州・ジョクジャカルタ特別州地区代表のシャフィラ・アニッサさん(17)が優勝した。
出場者13人は自由なテーマで3〜5分間の日本語弁論をした後、審査員から内容に関する質問を受けた。会場には、西スマトラ州や東ジャワ州、バリ州・西ヌサトゥンガラ州、北スラウェシ州など、2016年12月〜ことし1月にかけて地区大会が開かれた全8地区の生徒・教員ら約250人が応援に駆け付た。
優勝者のシャフィラさんは「中学生までは何事にも無関心だった」と話す高校3年生。弁論では、きょうだい2人と見たアニメをきっかけに日本語を勉強し始め、「(言葉だけでなく)熱心に頑張ることや自信、正しい心のあり方を学んだ」と訴えた。卒業後は大学で心理学を学びたいという。
準優勝は「渋滞」をテーマにした北スマトラ州・アチェ州地区代表のマルセル・マヘサ・ミルザダさん(17)。3位にはジャボデタベック(首都圏)地区代表のアニサ・サフィトリさん(17)、4位には西ジャワ州地区代表のウィグナ・ハスタ・クスマさん(16)がそれぞれ入賞した。
入賞者には、トロフィーや賞状、協賛企業からの記念品が贈られた。優勝したシャフィラさんには、日本で開催される「海外高校生による日本語スピーチコンテスト」(特定非営利活動法人エデュケーション・ガーディアンシップ・グループ主催)への出場権が与えられた。初訪日となるシャフィラさんは「インドネシアにないものをたくさん見たい」と目を輝かせた。
国際交流基金は、外国人日本語学習者への訪日体験と日本の生徒との交流を促進するため、1月から日本政府観光局(JNTO)と共同で「日本語スタディ・ツアー」を開催している。インドネシアでは2月以降、ジョクジャカルタ第7国立高校のほか、中部ジャワ州、ジャカルタ特別州の合計3校から約60人の生徒を訪日させる予定。(中島昭浩、写真も)