中学生の工場見学会開く KIIC自治会 2校の631人参加
西ジャワ州カラワンのカラワン工業団地(KIIC)自治会は29日、近隣村の中学校2校の1年生を対象に工場見学会を開いた。631人の生徒が参加し、調味料や洗剤など生活に身近な製品を作る工場の見学を楽しんだ。
工場見学会の開催は2014年から3年連続。社会貢献活動の一環で、若い世代にものづくりに興味を持ってもらうことが目的。将来的には地元の子どもたちがKIICで働いてくれることを期待している。
味の素とダイハツ、大日本印刷、花王、河合楽器、P&G、シャープ、トヨタ、ユニ・チャーム、ヤマハ発動機(2社)の現地法人計11社が協力した。
子どもたちにとっても身近な料理に使う粉末、液体調味料を作るインドネシア味の素の工場は生徒90人を受け入れた。
座学では、味の素の歴史や製品へのこだわり、製造工程などをスライドや動画を通して学んだ。
続く工場見学では、最初に液体調味料「SAORI」(サオリ)の工場を見学、自分の背丈以上の高さの機械を前に「大きい。体が入りそう」と感嘆の声を上げる生徒も。
風味調味料「Masako」の工場では完成した製品を搬送するコンベアベルトを皆、興味深そうに眺めた。
味の素の社員が地図を前にして、世界中で売られている製品のパッケージや呼称を紹介した際には「日本ではMasakoと呼ばないんだ」、「アフリカでも売られているのを初めて知った」など、感想を話し合った。
藤田佳久自治会長は「日ごろの生活の中で見たり接したりしているものが、どのように作られているのかを学び、将来の夢を描く一助になることを期待している」と語り、「自分で努力して働いてお金を稼ぎ、生活していくことの大変さや大事さを知ってほしい」と子どもたちへの期待を話した。(平野慧、写真も)