売り上げ40%アップの店も ゴーフード ブカ・プアサに活用

 二輪配車サービス「ゴジェック」の飲食物宅配サービス「ゴーフード」の流行により、ラマダン(断食月)期間中のブカ・プアサ(1日の断食明け)の食事を注文する人で混雑している飲食店がある。
 ゴーフードはアプリに登録してある店舗であれば、アプリ内でメニューを指定し個数を注文するだけで、運転手が店舗へ行き食事を購入し、指定先に届けるサービス。支払いは代引き、もしくは専用電子マネー「ゴジェッククレジット」ですることが可能。登録されている飲食店は国内に約3万7千店ある。
 27日も、西ジャカルタ区タンジュン・ドゥレンにある、バナナに衣をつけて揚げるピサン・ゴレンを中心とした菓子や惣菜を販売する飲食店「ピサン・ゴレン・マデュ・ブ・ナニック」にはいつものように午後2時から同3時にかけて、ゴジェックの運転手たちが詰めかける。
 同店は東ジャワ州マディウン出身のナニック・ソエリスティ・アワティさん(61)が2007年に創業。
 2015年6月にゴーフードのサービスを導入してから40%以上売り上げが伸び、現在ゴーフードのみで売り上げは全体の4割を占めるという。
 ナニックさんは「うちのピサン・ゴレンを食べたいけど、遠くてなかなか店に来れなかった人にまで届けることができるようになって良かった」と語る。
 息子のクルビン・クリスタルトさん(29)は「事前に注文を受けるゴーフードだと対面販売と比べて、作らなければならない個数が明確になるため、ロスが少なくなる。将来的に支店を展開するかもしれないが、そこでも活用していきたい」と話した。

■ラマダン中も大盛況
 同店は通常ピサン・ゴレンの販売個数は1日約4千個だが、ラマダン期間中は5千個以上売れるという。
 ゴジェックは期間中、1日200〜250台来店する。店から半径15キロ圏内の地点まで注文することができるため、バンテン州タンゲランからゴジェックが来ることもあるという。
 ピサン・ゴレン20個を中央ジャカルタ・スナヤンの企業のオフィスに届けるゴジェックのドライバーのアダムさん(41)は「ブカ・プアサの宅配依頼は1日2件は受ける。ラマダン期間中はサフール(断食前の食事)も含めてゴーフードの注文が増えている」と話す。
 「この店はオフィスからのブカ・プアサ向けの注文が多い。まとまった数を注文したい人が使うのでは」と語った。
 ナシ・バカールを袋に入れて配達先の東ジャカルタ・チャワンに向かうイファンさん(25)は「この仕事は飲食店が閉店するまでに到着しなければならない。ラマダンの影響もあって渋滞する夕方は大変。抜け道を上手に使う」と話した。(平野慧、写真も)

経済 の最新記事

関連記事

本日の紙面

JJC

人気連載

天皇皇后両陛下インドネシアご訪問NEW

ぶらり  インドネシアNEW

有料版PDFNEW

「探訪」

トップ インタビュー

モナスにそよぐ風

今日は心の日曜日

インドネシア人記者の目

HALO-HALOフィリピン

別刷り特集

忘れ得ぬ人々

スナン・スナン

お知らせ

JJC理事会

修郎先生の事件簿

これで納得税務相談

不思議インドネシア

おすすめ観光情報

為替経済Weekly