汗と涙のSJS卒業式 スラバヤから9人巣立つ

 スラバヤ日本人学校(SJS)は16日、卒業式と修了式、離任式を開いた。全校生徒65人のうち、小学部から8人、中学部から1人の計9人が卒業した。式が行われた体育館は暑く、扇風機約10台がうなりをあげ、遠くからはアザーンが聞こえた。出席者は汗だくになりながら別れを惜しみ、我が子の成長を実感する1日となった。

 卒業したのは小学部の岡元沙羅さん、佐藤紀龍さん、多田勇斗さん、根本夏妃さん、廣瀬遼平さん、細川乃愛さん、山岸マリア玲さん、青山蒼さんと、中学部の長谷川彩羽さん。
 9人は初めに、村下俊文校長から卒業証書を受け取った。「保育士になりたい」「プロ野球選手になりたい」「生物学者になりたい」など、それぞれ将来の夢を発表。村下校長は式辞で「人は皆、さまざまな才能を持っていますが、なかなか自分では気が付きません。挑戦し、鍛え、高め、厳しさにめげず、あきらめず、いつまでも夢を追いかけてください」とエールを送った。 
 小学部の在校生は「おくることば」で思い出と共に感謝の気持ちを伝え、「SJSの良き伝統である学年を超えた繋がりを大切にして頑張っていきます」と声を合わせた。卒業生も両親や教員、職員に感謝し、「努力を続けること、思いやりの心が必要なこと、心をひとつにすること、学んだ多くのことを決して忘れません」と言葉を返した。8人は同校の中学部へ進学する。
 続いて中学部2年の張哲源(ちょう・ざんえん)さんが「尊敬している長谷川さんから多くのことを学びました。いつまでも見守っていてください」と送辞を述べた。中学2年から同校に転入し、クラスメートがいなかった長谷川さん。涙ぐみながら中学部の生徒一人一人との思い出を語り、「本当に楽しい学校生活を送ることができました。この学校での経験は宝物です」と話した。同市内にあるインターナショナルスクールに進学する。
 長谷川さんの父、洋志さん(47)は「この場所に来られたことがとても幸運なこと。予想以上に成長した。日本の学校では経験できない」と話し、我が子の成長に目を細めた。 
 離任式では帰国する教員の石田明生さんと加藤みき子さん、田平千恵さん、笠原雄哉さんの4人に、子どもたちから手紙と花束が手渡された。
 最後は体育館から校舎出口まで在校生が2人ずつ手をつないでアーチを作り、長谷川さんと転校する児童らが、在校生に惜しまれながら笑顔で中をくぐった。
 卒業式には学校維持会の河口裕司会長や加藤義治在スラバヤ日本総領事も出席。15日に開かれた卒園式では6人が卒園し、全員が同校小学部に進学する。(毛利春香、写真も)

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