KAJI FB 会員7000人 専門分野の活動も 日本とのつながり生かす 投資・貿易・留学・研修 結成6周年
インドネシア日本同好会(KAJI)のフェイスブック(FB)のフォロワー数が7千人を超えた。日本と関わりのある人たちが情報交換を行うコミュニティーとして2010年に発足、1月に6周年を迎えた。今後はさらにメンバーの専門性を生かし、農業、投資・フランチャイズ、貿易、留学・研修などとカテゴリーを分け、分野ごとの活動を広めていく考えだ。
KAJIはこのほど西ジャワ州ブカシのホテルで結成6周年を祝う会合を開いた。会合には、大使館から本清耕造公使、日本貿易振興機構(ジェトロ)から春日原大樹所長やKAJIのメンバーなど約100人が参加した。
KAJIは「日本というつながりを生かして活動できるネットワークを作りたい」と元日本留学生協会(プルサダ)の若手メンバーを中心に10年に結成。長岡技術科学大学に留学していたフアドさんが、日本に派遣された研修生や日本語の学習者、在留邦人らにも参加を呼びかけメーリングリストを作成。「日本」と関わりのある人たちが情報交換を行うコミュニティとなった。今ではそのメーリングリストの登録者は1900人を超える。
KAJIは東日本大震災の際、発生2日後から募金活動を始めたほか、12年からは日系企業が集積する西ジャワ州ブカシ県チカランで「さくら祭り」を開催し来場者数は8万人(主催者発表)を記録。昨年には、ジャバベカ工業団地内で初めて「もみじ祭り」を成功させ、ブカシで二つのお祭りを開催するまでになった。
新たな動きもみせている。昨年正式に動きだしたKAJI共済組合(コーペラシKAJI)では、KAJI発足当初から計画が挙がっていたウナギの養殖を、メンバー有志が国立スブラスマレット大学(UNS、中部ジャワ州ソロ)などと協力し、西ジャワ州ブカシのチカランで始めた。
「KAJIはネット上で自由に情報交換ができ、活動内容に何か義務があるわけではない」(KAJI会員、ジョンさん)と自由に参加できる半面、専門分野を生かした活動の動きが遅かったという。そこで2月に開かれた代表者会議で、農業、投資・フランチャイズ、貿易、留学・研修などとカテゴリーを分け、相談しやすい環境を整備し、より具体的な活動につなげる方針を話し合った。
貿易部門はジェトロでコーディネーターを務めるアスワンディさんが、投資・フランチャイズ部門にはインドネシア商工会議所(カディン)国営企業部門に所属するイヴァナントさんなどKAJIの中心メンバーが指揮を取る予定だ。
「KAJIには中央政府や財閥、実業界などにいろいろなメンバーがいるので、なんでもできる」(同、アンディティアワルマンさん)。今後はさらにネットワークを生かした活動を広めていく方針だ。(佐藤拓也、写真も)