都市ガス利用広がる スラバヤ市 モールはコスト3割削減
商業・産業用を中心に都市ガスの利用が拡大している。東ジャワ州スラバヤ市内の大型ショッピングモール「グランド・シティ」では、2014年から飲食店全店で省エネ性のある天然ガスを使う都市ガスに切り替え、液化石油ガス(プロパンガス=LPG)使用時に比べて30%のコスト削減に成功している。
同モールのチーフ・エンジニアを務めるM・カシパン氏によると、14年2月以降、モール内のカフェやレストランなど飲食店25店以上でLPGから国営ガスPGNが供給する都市ガスに切り替えた。カシパン氏は「LPGの使用に比べてコストが30%削減された。さらにパイプを通じて天然ガスをいつでも利用でき、店は今後もLPGに頼る必要がない」と話す。
PGNのスラバヤ地区長ディアン・クンコロ氏によると、PGNは今後も東ジャワ州を中心にパイプラインの延伸などガスインフラ網の整備を進め、都市ガスの需要拡大に対応していく考え。スラバヤ市では現在、計493キロのパイプが敷かれている。
同氏によれば、東ジャワ州で2万200世帯、スラバヤ市で1万4955世帯が都市ガスを購入している。モールのほか民間住宅や病院、ホテル、工場などの利用もある。
ジャカルタ特別州やバタム島、西ジャワ州チルボンなど他の地域でもモールを中心に都市ガスが普及し始めている。PGN広報部長のイルワン・アンドリ・アトマント氏は中央ジャカルタのグランド・インドネシアや西ジャワ州のセントラルパークなど大型モールの名前を挙げ、飲食店の調理用に限らず、空調や発電用などの電源としてガスが使用されていると説明した。(木村綾)