初の「ジャパンなう」 日イ文化交流コラボ
東ジャワ州スラバヤ市のグランド・シティ・モールで6日、日本文化を紹介すると共にインドネシアの文化とコラボレーションするイベント「ジャパンなう―カルナファル・ブダヤ・スラバヤ(スラバヤ文化カーニバル)―」が初めて開かれた。舞台では日イの伝統文化や踊り、歌やファッションショーなどが披露されたほか、おでんやたこ焼きなどの日本食や企業、学校団体など16ブースが出展。約700人が来場し、にぎわった。
東ジャワ州を中心に、日本人が文化を通じて日イ交流を深める草の根文化交流を目的に活動している「日本文化研究会(PPKJ)」が主催した。インドネシア人が剣道、茶道など日本の伝統文化を紹介したほか、スラバヤ市の特別支援盲学校(SLBYPAB)の中・高等部の生徒25人が「心の友」や「上を向いて歩こう」など日本の歌をインドネシアの伝統竹楽器アンクルンで演奏した。
中部ジャワ州ソロから参加したシンデン(歌い手)の狩野裕美さんはウネサ大学のガムランチームとコラボレーションした。
東ジャワ調の曲にソロ調の曲を混ぜた「ランガム・アリ・アリ」や同イベントのためにアレンジした東ジャワ調の「ワランケケ」、「ブンガワン・ソロ」を日本語とインドネシア語で披露するなどし、来場者を魅了した。
日本からは書道家の後藤稔さんが足を運び、来場者から募った言葉「桜、富士山、サル」を詩のようにつないで文章を書き上げる書道パフォーマンスで、会場を盛り上げた。またグラフィックデザイナーの田部慶信さんが、空中で浮遊する立体映像「エア・フローティング・メディア(AFM)」を披露。5日にはスラバヤ工科大学(ITS)でセミナーとワークショップも開き、学生が製作したアニメーションの立体映像化も実施したという。
最後は鹿児島おはら節を全員で踊り、締めくくった。PPKJの中島百合子代表は「来場者から『素晴らしい』と声があったのは、真剣で熱意がこもったパフォーマンスをしていただいた成果だと思う。今後も地元の文化愛好家と協力しながら、また違った演目で情報発信を続けていきたい」と話した。(毛利春香)