テロ実行犯は元受刑者 国家警察 大物指導者の教え子

 中央ジャカルタ・タムリン通りのスカイラインビル駐車場やサリナデパート前交差点で14日に発生した爆破テロで、警察当局は15日、実行犯は昨年末にジャワ島各地で摘発した過激派組織の一味で、これまで反テロ法違反の罪で服役した前科・前歴を持っていたと発表した。
 地元メディアによると、実行犯の1人で、サリナデパート前交差点の警察官詰め所前で射殺されたアフィフ(別名スナキム)容疑者は以前、反テロ法違反の罪で東ジャカルタ・チピナン刑務所で服役したことがある。そこで同時期に服役していた強硬派指導者スライマン・アマン・アブドゥラフマン受刑者(反テロ法違反の罪で禁錮9年)の影響を受けたとみられる。
 アマン受刑者は、イスラム強硬派団体「ジャマア・アンシャルト・タウヒッド(JAT)」の元幹部。今月12日に再審請求したばかりのアブ・バカル・バアシル受刑者(同禁錮15年)とともに、2010年、アチェ州アチェブサール山間部で実施された軍事訓練を計画。今回のテロはアチェで訓練を受けたアフィフ容疑者ら2人が警察官に銃撃した。
 国家警察は昨年12月、年末年始に爆弾テロを計画していたとして、ジャワ島内各地でテロ掃討作戦を展開、計22人を逮捕した。このうち中部ジャワ州ソロ近郊スコハルジョで逮捕したアブ・ジュンディ容疑者らが、シリアで過激派組織イスラミック・ステート(IS)に参加しているバフルン・ナイム容疑者と連絡を取り合っていたとみられる。
 バフルン容疑者らは昨年の大みそかに向けテロを準備していたが、警察が掃討作戦を展開、テロ要員らが摘発されたのを受け、テロ実行時期がずれ込んだとみられる。
 アントン国家警察報道官は15日、同日までに西ジャワ州チルボンなどで、実行犯や一味の自宅を家宅捜索し、ISの旗や本、パンフレットなどを押収、実行犯と関係があるとみられる2人を逮捕したと発表した。
 犯行グループは、シリアから「支援は受け取ったか」などと確認する連絡を受けていたことが判明した。資金経路などシリア側との接触履歴を洗い出し、関与者の行方を追っている。(配島克彦、8面に関連)

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