日本の看護、共に考えよう EPA関係交流の場にも JAMNAセミナー
公益財団法人の日本アジア医療看護育成会(JAMNA)は25日、南ジャカルタのミエ学園で日本の看護について考えるセミナーを開いた。看護に関わる日本人、インドネシア人約30人が参加し、経済連携協定(EPA)での訪日経験者らが意見を交わした。
セミナーでは、JAMNAの小笠原広実研究員が「ナイチンゲール看護論を基盤にした看護」と題し、生活者に焦点を合わせて講義した。患者の事例を挙げて参加者と一緒に考える形式を取り、看護について考える機会を提供した。
ブディ・リアン・ムナクルさん(29)はEPAに基づく看護師候補者5期生として訪日し、看護師の国家試験に受からず、ことし6月に帰国。来年の国家試験に向け勉強している。「日本語とインドネシア語で授業を聞くことができて分かりやすかった」と感想を述べた。
セミナーは看護師の国家試験の支援だけでなく、日本の看護技術を学ぶことや、看護師同士の交流の場にする狙いもある。ヨアン・エステル・マルガレタさん(37)はすでに国家試験に合格しているが、「日本の看護師の良いところを学びたかった」とセミナーに参加した。来年にEPA候補者として訪日する人もおり、世代を超えた交流の場にもなった。
11月22日には東邦大学看護学部の野崎真奈美教授を招き、看護セミナーを開く予定。(佐藤拓也、写真も)