古都で日イ交流 ジョクジャ・ジャパン・ウィーク開幕 伝統芸能や染め物を体験
京都ジョクジャカルタ姉妹提携30周年を記念し、第3回ジョクジャ・ジャパン・ウィーク(JJW)が3日、ジョクジャカルタ特別州のガジャマダ大学(UGM)で開幕した。日本文化好きの若者らが運営を手掛け、「岳神楽」など日本の踊りの上演、藍染のワークショップなど盛りだくさんのイベントを用意。古都最大規模の日本文化交流イベントに多数の市民が集まりそうだ。
主催はジョクジャカルタ特別州、同市、ジョクジャカルタ王家のプンバユン王女が主宰するロイヤルシルク財団、若者団体・力(チカラ)など。6日まで展示や講演会、ワークショップなどが行われる。
会場となったUGMには神社を模した建物が建てられ、来場者を迎えた。敷地内では、たこ焼きやお好み焼きといった日本食の屋台が並び、漫画やアニメグッズの出店が軒を連ねる。屋内では、日本の四季をイメージした部屋が四つ用意された。特に綿を雪に見立てた「冬の部屋」は行列ができるほどの大人気。記念撮影をする浴衣姿の女性らでにぎわった。
展示だけでなく、ワークショップも多数実施する。日本の藍染とインドネシアのバティック(ろうけつ染め)を融合させる染め物作りも体験できる。ロイヤルシルク財団の黒田正人さんは「ハメンクブウォノ10世(スルタン)州知事も日イ両国の文化の融合にとても感心していた」と話す。
古都最大の日本文化イベントを盛り上げようと、日本から伝統芸能などの関係者が参加する。奉納の踊り「岳神楽」や日本舞踊のほか、よさこい踊り、沖縄のエイサー、着物のファッションショーなどが行われる。
JJWは2010年の京都ジョクジャカルタ姉妹提携25周年行事の一環として開始。12年にも開催され、今回は姉妹提携30周年に合わせて3年ぶり3回目の開催となった。
日本好きの若者の団体「力」は初回から運営を担当する。メンバーのレノさん(21)は「ボランティアだけで100人以上が集まった」と話す。今年は初めて会場をUGMにまとめて規模を拡大。より多くの人々に日本文化を体験してほしいと意気込んでいる。(藤本迅、写真も)