「卒業後も普及活動を」 バリで恒例の親善大会 国際武道大野球部 スラバヤ遠征も初実施
国際武道大(千葉県勝浦市)の野球部と男女のソフトボール部は十七日からバリ島を訪れ、昨年まで野球インドネシア代表監督を務めていた野中寿人さんが総監督を務めるバリ在住の邦人や地元の若者が所属する「バリ・レッドソックス」などと、交流大会や地元の野球少年らを対象にした野球教室を開催した。
同大野球部は二〇〇六年から、ソフトボール部は〇七年から毎年、バリを訪問。基礎がおろそかになりがちなインドネシア人野球・ソフトボール選手に対して、プロに近いレベルの野球をする部員たちが野球の技術や姿勢などの手本を示すとともに、文化交流を図ってきた。
今年は「真の野球文化のためには地方の発展が必要」との野中さんの思いから、野球部は十七日から二十日まで初めて、東ジャワ州スラバヤを訪れ、野中さんが監督を務める東ジャワ州代表チームと対戦したほか、同州のリトルリーグのチームを対象に野球教室を開催。
二十一日から二十五日にはレッドソックスやジョクジャカルタ特別州、東カリマンタン州サマリンダのクラブチームとカップ戦を開催。ソフトボール部は十七日から二十日までカップ戦を行い、いずれも国際武道大が優勝した。大会中には、各ポジション別の技術指導も行った。
決勝戦の始球式を行った在デンパサール総領事館の平島周作首席領事は〇七年に新設されたレッドソックスの野球場を見て、「〇六年の国際武道大の来訪時にも始球式を行ったが、当時はデンパサールのサッカー場だった。これからも発展を祈願している」とあいさつした。
同大四年の松井邦芳さんは一年のときから四年連続で参加。「卒業後もぜひバリを訪れたい」と語り、継続してバリやインドネシア全国でも野球普及活動に携わりたいとの思いを示した。
一連の野球交流に対して、マレーシアの野球代表チームからも参加したいとの希望があるといい、来年からは東南アジア諸国連合(ASEAN)の野球後進国も交えながら、国際武道大との試合を行う「ASEAN杯」のような大会の開催も検討している。