管理職の採用育成 人材関連3社がセミナー

 東南アジアを中心に10カ国で人材紹介業を展開しているJACリクルートメントと教育研修・組織人事コンサルティングのアルー・インドネシア、サービスオフィスを展開するフォルティスの3社は2日、インドネシア人管理職クラスの人材採用や育成について説明するセミナーを開いた。
 午前と午後の部を合わせ、日系企業の社員ら約100人が参加。採用側と求職側、双方の視点からインドネシアの管理職の人材採用について説明した。
 アルー・インドネシアの村田直人ディレクターが、良い人材を採用するにはどのような面接をすれば良いか説明。会社の良さをアピールする「惹(ひ)きつけ」と相手を見極めるために過去の実績を具体的に聞く重要性などを事例を挙げて紹介した。「面接方法はもちろん、人材育成も大切。設立当初から問題のない会社はなく、どこかのタイミングで誰かが人材育成に力を入れるなど体制を変えたはず。本社か、あるいはインドネシアで働く皆さんにできることです」と話した。
 続いてJACリクルートメントの中村加奈子さんがインドネシアの人材市場について、同社が2015年3月に実施した管理職以上の役職で働くインドネシア人約200人への調査をもとに解説。転職の一番の理由は、社内での明確なキャリアプランが見えないことだという。
 日系企業に対する評価も紹介。規律を守ること・丁寧な仕事をする大切さや責任感を学ぶことができ、福利厚生も良いなどの肯定的な評価がある一方、日本語を話すことのできる社員が優遇されていると感じたり、規律が厳しく長時間労働を求められたりするとの否定的な意見もあった。中村さんは「良い人材を採用し社員が定着している企業では、人事に力を注いでいる。長く働けばスキルや給与アップにつながると明確に提示する必要がある」とアドバイスした。
 神戸製鋼グループでコベルコ建機の現地法人、ダヤ・コベルコ建機インドネシア社の多田宗寿オペレーション・ディレクターは、4月に赴任したばかり。「インドネシアには支店が20店舗あるが、管理職の人材が不足し、人材育成もできておらず研修も不十分。インドネシア人が日系企業に対しどう考えているのかなど普段知らない部分を知ることができてよかった」と話した。(毛利春香)

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