日本の技術と品質アピール テーブルや化粧板に注目 インドビルテック
国内最大の建材展「インドネシア・ビルディング・テクノロジー・エキスポ2015」が中央ジャカルタのジャカルタ・コンベンションセンター(JCC)で7日まで開催中だ。日本や中国、韓国、イタリア、フランスなど19の国・地域とインドネシアから550を超える企業などが出展している。
初出展の住宅資材総合商社のヤマガタヤ産業(岐阜県)はブランド「板倉」を立ち上げ、1〜3メートルのケヤキやヒノキなどの一枚板やテーブルを並べて販売。韓国や中国、台湾でも展示会などに参加してきた。岐阜県にある本店の河端誠店長は「インドネシアでは日本の加工や塗装の技術や品質は受けがいい。木が好きなインドネシア人も多く、木目模様など世界に一つしかない木との出会いもある」と話した。
住宅やビルの内装材を製造・販売するアイカ・インドネシアは、3年連続で出展。壁や家具などに使われるメラミン化粧版を紹介した。先月30日にオープンしたイオンモールBSDシティのトイレの壁に同社の製品が使われているという。販売・マーケティング部の藤浦聡部長は「安さよりデザイン性を重視する中間層のニーズに応えたい」と話した。
2度目の出展となる吉野石膏(東京都)は、天井や壁材などにねじで簡単に取り付けられる化粧石膏ボードや、強度・耐熱性に優れ、有害化学物質ホルムアルデヒドを吸収する石膏ボードなどを紹介。インドネシア駐在事務所の中阪安義所長は「インドネシアで石膏ボードの大半は天井に使用されているが、住宅様式が変わるにつれ壁に使用される機会が増える」と話した。西ジャワ州ブカシに工場建設計画があり、インドネシアで生産・販売を進めるという。(毛利春香、写真も)
初のユニットバス
建設業のノハラ・アルタ・インドネシアとユニットバス事業などを展開している和光製作所(京都市)は共同で出展し、インドネシアで初めてユニットバスを紹介した。
ユニットバスは1950年代後半以降の高度経済成長期と64年の東京五輪を控えた日本で、工期の短縮化のため建設過程を省略する中で生まれた。かつての日本と似た状況のインドネシアで、今後ユニットバスの需要が高まるという。
ユニットバスは漏水しにくいうえ、臭気が逆流するのを防ぐ封水トラップを設けるなど日本の技術・品質を維持。和光製作所の西田隆一社長は「インドネシアは島が多いが、ユニットバスならより簡易に短期で設置でき、職人や材料を運ぶ必要がないためコストも抑えられる」と話した。