富士のある山梨県へ 酒とワインで観光アピール
山梨県と県内の酒造5社、ワイナリー2社は先月29〜31日、北ジャカルタのクラパ・ガディン・モールで開かれているジャカルタ・ファッション・アンド・フード・フェスティバル(JFFF)の「ワイン・アンド・チーズ・エキスポ」に参加、県産の日本酒とワインの魅力を伝え、観光地としてもアピールした。
山梨県の参加は昨年に続き2回目。今回は井出醸造店と腕相撲酒造、太冠酒造、谷櫻酒造、山梨銘醸、アルプスワイン、まるき葡萄(ぶどう)酒の7社が来イ。フランスやインドネシア料理などに合わせて日本酒や甲州ワインを振る舞ったり、テイスティングの機会を設けたりするなど、県産の日本酒とワインをアピールした。
谷櫻酒造の小宮山光彦社長は「日本酒はどんな料理にも合う。山梨には富士山など美しい自然があり、水がきれいでおいしい酒ができる。日本の文化と山梨の景色を想像しながら酒を楽しんでほしい」と話した。
29日には山梨産の日本酒とワインの愛好会「ヤマナシ・ハッピー・クラブ」が設立された。5種類の日本酒の酒樽を前にメンバーらは法被(はっぴ)を着て鏡開きをし、乾杯のかけ声で升酒を飲んでクラブ設立を祝った。
愛好会は同エキスポの主催者でインドネシアソムリエ協会のアレクサンダー・エッフェンディ会長が発案。約30人が参加し、大手不動産会社スマレコン・アグン社のスギアント・ナガリア取締役が会長に就いた。
スギアント会長は昨年の同エキスポで山梨の酒を味わい、すっかり気に入ってしまったという。「山梨とインドネシアの関係をより密にしていく。日本酒やワインを味わい好きになってもらい、山梨に恋してほしい」と話した。
山梨県観光部国際交流課国際観光振興担当の東恒樹主任によると、今年中に7種の日本酒とワインをインドネシアに輸出できるよう進めていくという。「山梨県が一体となって力を入れている。インドネシアで日本酒やワインを売るのは難しく市場は未知数だが、コツコツ継続して進めていきたい。山梨は富士山や富士五湖など観光の魅力が詰まった県。お酒をきっかけに、山梨にぜひ足を運んでほしい」と意気込んだ。(毛利春香、写真も)