累計400万台を生産 伊奈会長「海外で最も重要」 アストラ・ダイハツ
アストラ・ダイハツ・モーター(ADM)のインドネシアでの生産台数が累計400万台を超え、同社は7日、北ジャカルタ・スンタルにある工場で式典を開いた。出席したダイハツ工業の伊奈功一会長はインドネシアについて「ダイハツの海外拠点で最も重要」と述べ、今後も注力する方針を示した。
ダイハツは1977年にインドネシアで生産を開始。28年を経た2005年に100万台を突破した。生産を急拡大させ、2010年に200万台、13年に300万台を超え、その後2年以内での400万台達成となった。
伊奈会長はあいさつで「トヨタグループの輸出拠点の一つとしてインドネシアの輸出拡大に貢献していく」と話した。
ADMはトヨタのMPV(多目的車)アバンザ=ダイハツ名セニア=や低価格・低燃費自動車(LCGC)のアギヤ=同アイラ=などをOEM(相手ブランドによる生産)しており400万台のうち48%がトヨタブランド車。14年の生産台数51万5千台のうち、44万台が国内向けで、国内市場の3割以上をADMが生産していることになる。
昨年は生産台数の15%となる7万5千台を世界48カ国に両ブランドで輸出しており、トヨタグループの輸出拠点としての存在感も増している。
ダイハツ工業としては海外で最大の生産拠点。13年には約210億円を投じて西ジャワ州カラワン県のスルヤチプタ工業団地に研究開発施設を設けるなど、国内市場に注力している。
伊奈会長の話 東南アジアでこれから最も発展する国でダイハツとしては海外で一番注力している。今後も重要な生産拠点として変わりない。
インドネシアは他社が低価格MPVを投入するなど競争は厳しくなるが、現地の趣向を先取りした車を作っていきたい。(堀之内健史、写真も)