垂直統合の生産方式紹介 EJIP内のエプソン工場で 第9回ものづくりセミナー

 インドネシア日本友好協会(PPIJ)やジャカルタ・ジャパンクラブ(JJC)、ダルマプルサダ大学が共催で11日、東ジャカルタ工業団地(EJIP)内のエプソンの製造工場で9回目となる「ものづくりセミナー」を開いた。ダルマプルサダ大学の学生や企業関係者など、約100人が自社を中心に調達・生産するエプソンの生産方式「垂直統合」の工程を見学した。セミナーの前には、PPIJ理事長のラフマット・ゴーベル商業相が駆けつけ、あいさつした。
 エプソンの工場では、インクジェットプリンターの金型、部品の製造から組み立てまでの主要工程を見学した。日本と同品質の金型製造技術や、プリンターの機能として最重要部品のプリントヘッドを自社のロボットが製造する様子を見学した。組み立ての現場では、油を塗る工程にロボットを導入することで、徐々に自動化を図っていることや、部品を倉庫から運ぶ手間を省く工夫などを見学した。
 セミナーに参加したインドネシア金型工業会(IMDIA)のホットマンさんは「自分の目で見ることで初めて分かることがあった。インドネシア人が高い技術の部品を作っている。今後もこのセミナーを継続してもらいたい」と語った。JJCの野波雅裕理事長は「これからもこのセミナーを積み重ね、インドネシアの若い人に日本ものづくりを伝えていきたい」と、ダルマプルサダ大学以外の学生にも参加できる仕組みづくりをしていきたいと語った。
 同セミナーに出席したゴーベル商業相は「日本の企業はインドネシアで事業をするにあたり、人材育成をきちんと実施する。これこそがインドネシアの発展のために不可欠なもの」と語り、日系企業からの投資の重要性を語った。
  従来、ものづくりセミナーは日本の企業をジャカルタに招き、セミナー形式で行なわれていたが、昨年からJJCが共催することで、日本の技術を紹介するだけでなく、現地の日系企業の工場を見学することで、身近なものづくりを体感するセミナーになった。在インドネシア企業の工場見学はトヨタ、パナソニックに次いで3回目。

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