【火焔樹 】 海外で働くということ
「海外で働きたい」という漠然としたイメージを持ち、大学の募集を経てじゃかるた新聞に来て1カ月。研修期間を終え、今日、日本へ帰国する。海外勤務に具体性を持たせるために参加した研修では、いろいろな人から海外で働く理由を聞くことができた。
先月14日の研修開始直後、記者の方に、コタの中華レストランに連れて行ってもらった。おいしい食事を済ませた後、「ちょっと厨房を見てみるか」という先輩の提案で調理の現場をのぞかせてもらった。そこには、たくさんの材料を切るインドネシア人と、一際大きな中華鍋を巧みに使い、オーダーを次々とさばく中国人男性がいた。
その中国人男性は、インドネシアに出稼ぎで来て、6年目になる。しかし、インドネシア語はしゃべれない。レストランに住み込み、部屋はまるで中国にいるかのように飾り付けられている。ジャカルタに来たのは、仕事にありつき、お金を稼ぐためだという。
一週間ほど前には、海外勤務志望の日本人学生5人がじゃかるた新聞を訪れた。海外で働きたい理由として、「多様性のある職場に魅力を感じ、日々の仕事に刺激を求めている」との声を知った。
ジャカルタという地での海外勤務を通じて貴重な経験をし、自分の将来につなげようという人たちにもたくさん出会った。じゃかるた新聞には、2―3年経験を積んでから、別の職場に挑戦する人たちもいる。ジャカルタで得た自信がそのまま自分の将来に深く影響を与えることになるという。
国内市場の縮小が進み、海外に打って出ざるをえない日本企業が増えている。これを自分を成長させるチャンスだと捉え、これからも外に出ていろいろなことを学んでいきたい。(インターン・松末洋輔=立命館大学国際関係学部3回生)