経営辞典、13年ぶり改訂 実務に役立つ新語追加 木村さん手作り

 経営の専門用語を集めた「もち歩きインドネシア語辞典」の改訂版が完成した。普通の辞典には載ってない用語がよく分かると口コミで評判が広まった木村常彦さん(77)の手作り。2001年以来13年越しで、時代の変化に応じて多用されるようになった約1600語の新語を追加し、実務に役立つよう工夫した。
 初版は1999年。今回の改訂版には、木村さんが新聞やテレビ、自身の会社経営などを通じ、新たに使われるようになった単語を集めた。例えば「ジャボタベック」という首都圏の自治体の略称が、自治体再編や社会経済的な変化で「ジャボデタベック」になったように、時代の変化を反映して生まれた言葉を多数収録した。
 一つの用語に例文や派生用法を豊富にそろえ、巻末にインドネシア語の決算書例の日本語訳を添付。経営や経理、人事、裁判など日系企業に必要な用語を日本語とインドネシア語の両方から引くことができる。ビジネス現場でより使いやすくなるように工夫したという。
 最も人気のある「経営・経理用語編」(2800円)は改訂で50ページ増え、420ページになった。ほかにも「旅行用語編」、「生活用語編」の3種類がある。
 木村さんは日本電信建設の技術者として、インドネシアに1980年から12年間滞在。その後、海外貿易開発協会から派遣され計4年間滞在した後、ビジネスサポートインドネシアを設立した。現在は同社のコンサルティング業務などの傍ら辞典の販売を続けている。
 来イした当時は「インドネシア語のイの字も知らなかった」という木村さん。仕事で使う経営用語などがどのインドネシア語辞書にも載っておらず苦労した。分からない単語を同僚や仕事相手のインドネシア人に一つ一つ調べて書きためていくうちにできあがったものが「もち歩きインドネシア語辞典」だ。製本化した当初は知人に販売する程度だったが、駐在員を中心に評判が口コミで広がったという。
 辞書の購入や問い合わせは、ビジネス・サポート・インドネシア。インドネシアではエンガワティさん(電話、ファックス:021.743.4301)、日本では(電話:075.571.2457、ファクス:075.571.2559)。(藤本迅、写真も)

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