説明会で留学生誘致 少人数制で情報提供 関西国際大学

 関西国際大(兵庫県尼崎市)は11日、中央ジャカルタのホテルでインドネシアで初めての留学説明会を開いた。同大はインドネシアを中心に留学生に占める東南アジア出身学生の割合を2020年までに6割へ増やす。日本語学習者数が急増する東南アジアの留学生獲得に注力する。
 説明会は少人数制で、今秋の入学を目指す学生や社会人、親子連れ約20人が参加した。日本語教育を研究する飯島有美子准教授が同大の日本語学習環境やカリキュラム、卒業生の就職状況を説明。学部入学には日本語能力試験2級(N2)に合格する必要があるが、「日本語を学習したことが無い留学生には別科での学習支援もある」と受け入れ体制の充実さをアピールした。ほかにも個別相談の時間を設け日本留学に対する参加者の疑問に対応した。
 参加した社会人のパイマンさん(25)は「関西国際大は学習サポートが手厚いという印象を持った。まずは入学条件の日本語向上に向け勉強する」と留学に前向きだ。
 同大留学生数は現在、約100人。インドネシア人留学生は留学協定を結ぶ大学からの2人だけで、中国人学生などが8割を占める。留学生には入学金の全額返金や授業料最大50%免除、奨学金制度を整備している。
 同大国際交流課の酒井良二課長は「特にインドネシアの日本語学習熱は高く注目している。奨学金プログラムを整え東南アジア留学生を誘致したい」と強調した。
 インドネシアの日本留学説明会は日本学生支援機構(JASSO)の留学フェアなど多数の教育機関が一堂にブース出展する大規模なものが多く、大学が個別に開催するケースは少ない。大規模フェアは参加者にとって「大学情報を収集する場所」という意味合いが大きく、酒井課長は「面談で確実に一人一人に情報を提供し留学に結びつけたい。大規模なフェアに出展するより効果があると感じる」と指摘した。
 今回の説明会では人材派遣のフジスタッフ・インドネシアが支援した。地元紙コンパスに記事を掲載するなどして宣伝に注力した。酒井課長は「この国に事務所が無いわれわれに必要なのは信頼できるパートーナー。異国の地で日系企業が支援してくれるのは大きく、留学支援から就職まで幅広く協力していきたい」と話した。
 インドネシアで個別説明会を定期的に開催する大学はインドネシア人留学生が多い立命館アジア太平洋大(APU)、九州大や京都大などの有名国立大学が多い。(小塩航大、写真も)

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