ロードマップ作成も 目標生産量達成困難 砂糖自給で農業省

 政府は2015年〜20年までの砂糖自給の新ロードマップを作成している。09年〜14年も5年間のロードマップを作成していたが、実際には目標の半分にも届いておらず、輸入に依存している。新計画は90%近く民間投資に頼るが、具体的な計画が描けておらず達成は依然困難だ。
 20年までのロードマップは工場建設などで計135兆9200億ルピアを投資する。内訳は22兆8600億ルピアが国家予算、2兆2900億ルピアが地方予算、110兆7700億ルピアが民間や国営企業からの投資としている。工場新設のほか、既存の工場の改修やサトウキビ畑の開墾も含む。一方で砂糖の消費予想などは確定できておらず「話し合っている段階で、正確な数値は明らかにできない」としている。
 インドネシアは現在、砂糖は日産3千トンほどで、タイの1万3千トンに比べ圧倒的に低い。日産1万トンの製糖工場を建設するには2〜2・5兆ルピアが必要とされる。インドネシア砂糖協会のティト・プラノロ会長は多くの工場は老朽化のため改修が必要で、日産6千トンにするには5〜7年必要という。「ASEAN経済共同体の設立後には米と砂糖の輸入依存が高くなる。今後5年間で世界第2位の原料糖輸入国になる」と危惧する。
 砂糖はインドネシアの食料自給率達成のための「ブキティンギ行動計画」でも重要項目に指定されている。14年までのロードマップでは砂糖の生産目標を年産570万トンとしていたが、農業省農園局のヌルノウォ課長によると、過去5年間で砂糖は年産260万トンを上回ったことがなく、サトウキビ畑の35万ヘクタール拡張が課題になっている。13年までのサトウキビ畑は44万7千ヘクタールで前年の47万100ヘクタールから減少した。(高橋佳久)

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