語学、アンクルン教室が人気 留学生と紅葉狩りの交流 日本インドネシア友好協会京都
京都市内の繁華街・祇園にあるビルの一室でインドネシア語が飛び交う。日本インドネシア友好協会京都が開くインドネシア語教室には、バリ島やジョクジャカルタの世界遺産を訪れ、インドネシアに興味を持った日本人が多く通う。
友好協会は、京都とインドネシアの友好を図ろうと1980年ごろから始まった「京都ユネスコ協会」のインドネシア語講座が前身。市民へのインドネシア文化紹介や、留学生との交流も盛んだ。協会の岩橋延浩会長(66)は「インドネシア好きの日本人が集まる場所になっている」と話す。
インドネシア語教室は多い時には50人の生徒がいたこともある。講師は代々、PPI(インドネシア留学生協会)京都・滋賀支部の京都大に通う留学生が務め、現在は、週1回のペースで約20人が学んでいる。場所は岩橋さんが所有するビルの一室を無料で貸している。
同ビル3階にあるインドネシア料理レストランで月2回のペースで開く伝統的な打楽器のアンクルン教室も好評だ。同会会員の高橋千恵さんは「アンクルンの音色に興味を持ち、発表会なども積極的に参加しています」と話す。
4月には桜の名所として有名な円山公園で新留学生を招いて花見会も開く。ほかにも、紅葉狩りや忘年会も開催し親睦を深める。支援した留学生は南スラウェシ州のハサヌディン大の副学長やインドネシア科学院(LIPI)の研究者として活躍しており、岩橋さんは「ジョクジャカルタへ行った際は多くの元留学生が集まって歓迎してくれた。今でも京都に愛着を持ってくれている姿は感慨深い」と語った。
現在のインドネシア語教室では大学生ら若い人も来る一方で、年会費は2千円と安く負担は少ないのだが、長続きしないのが悩みの種だ。若者が興味が持てるようカリキュラムを工夫する方針で、「基本から教えることでインドネシア語の楽しさを感じれるよう手助けしたい」と言う。
岩橋さんは若い頃にバリ島へ行きインドネシアの魅力に惹かれた。現在も年に3〜4回ほどバリに足を運ぶ。「インドネシア人との交流でここまで積極的に展開している会は京都だけだと思う。これからも両国の懸け橋となる人材を育成してくのが目標だ」と意気込む。
友好協会詳細はホームページ(http://www7b.biglobe.ne.jp/〜ni-yuukou-kyoto/index.html)で。(小塩航大、写真も)