コタ再開発始まる 最古の郵便局など改修 13日にフェスティバル
オランダ統治時代の建築が数多く残る西ジャカルタのコタで、再開発計画が始まる。13日にはジャカルタで最も古い郵便局のファタヒラ郵便局の美術館への改修が終わりアートイベントを開催。再開発のために結成したジャカルタ・コタ・トゥア開発(PKTJ)とジャカルタ特別州のジョコウィ知事が事業協力の覚書を交わす。16世紀に「アジアの宝石」と言われたコタ・トゥアを文化の中心地として再建する。
再開発計画では13日にファタヒラ郵便局が観光センターや美術館として開館するのを皮切りに85施設の改修を進める。第1エリアと第2エリアに分かれ、第1エリアは2段階で▽2017年までにファタヒラ広場やスンダクラパ港、カリブサールの75ヘクタールをアートや教育、文化施設に▽18年までにカンプン・バンダンやコタ駅など59ヘクタールを商業やビジネスエリアに改修する。ファタヒラ郵便局の改修はインドネシアの人気建築家アンドラ・マティン氏が手掛ける。
13日のオープンを皮切りに6カ月間アートイベントを開催。インドネシア出身アーティスト47人が参加し、16日まではブタウィの食事でもてなすイベントが開かれ、文化を総合的に発信する。
PKTJのリン社長は「高品質の食事を同時に提供し、コタを経済的にも歴史的にも魅力ある地域に変える」と意気込む。
PKTJはチプトラ開発や工業団地運営のジャバベカ、インティランド、アグン・ポドモロなど大手不動産9社の他にソフヤン・ジャリル元国営企業相やハン・アワルなどの著名建築家をアドバイザーに迎える。
ジョコウィ知事もコタ・トゥアを文化遺産として整備に力を入れる。「東南アジアで最も広い歴史保存エリアで、魅力的にならないわけがない」と言い切る。
ファタヒラ郵便局が建設された1928年〜30年代、コタは銀行の本店やPLN本社などが建ち並びジャカルタの経済中心地として栄えた。それら歴史的建造物の多くが残っているが、大半が崩壊し、修復されないまま放置されている。近年は美術館や路地なども少しずつ整備されてきたが、観光地としての魅力は薄くなっている。