首都圏で洪水再び 池に落ち2人死亡 3月まで警戒必要
21日夜〜22日にかけて降り続いた雨で、首都圏は再び洪水に見舞われた。南ジャカルタでは2人が池に落ち溺死した。西ジャワ州やバンテン州などでも堤防の決壊などで大規模な洪水が発生し、対策が急務なことを改めて示した。
洪水頻発地域の東ジャカルタ・カンプンムラユではチリウン川が氾濫し最高で3メートル冠水、6千人が避難した。南ジャカルタや西ジャカルタの大半の地域では1メートル以上浸水するなど、ジャカルタ全域で被害が広がった。溺死した2人は冠水した道路を歩いていて、池との境目が分からなかったらしい。
23日には上流で降った大雨の影響でバンテン州タンゲランや南タンゲランでは水が引かず、30〜170センチ冠水。ブカシ川の堤防が決壊し、西ジャワ州ブカシのポンドック・グデ・プルマイでは3メートル冠水した。
洪水の影響で主要道や鉄道など交通機関にも影響が相次いだ。東ジャカルタのパサールルボから北ジャカルタのマルンダまで向かう女性は普段は1、2時間程度で到着するところが渋滞で、5時間かかったという。トランスジャカルタなどの公共交通機関も運休が相次ぎ、鉄道は南ジャカルタのクバヨランラマ駅から南タンゲラン市のスディマラ駅までが水に浸かり運休になった。
ジョコウィ知事は22日にカンプンムラユなどを視察し、避難者への救援物資を配給。洪水対策については都市化による土地の保水機能の低下が問題視されており「貯水池の建設を急ぐ」と話した。
1月の洪水ではジャカルタ州内だけで9万人が避難した。気象地理物理庁(BMKG)は3月にも再び大雨が降ると予想。市民に警戒を呼び掛けている。ジャカルタの雨期は通常10月〜3月まで。
週末には中部ジャワ州クラテンでも降雨で河川が氾濫。数百人が避難した。