モノレール資金難か 橋脚買い取り進まず
昨年10月にシンガポール企業の資金で再開したモノレール建設が進んでいない。原因は資金難とみられ、建設許可を出すジャカルタ特別州と事業を請け負う企業連合のジャカルタモノレール(JM)が対立。再び計画が頓挫する可能性が出てきた。
アホック副知事は17日、10月から橋脚など路線の建設が進んでいないことについての説明をJMに求めた。資金の準備が出来ていない可能性もあり、遅延の理由が不明瞭であれば建設許可を取り消すとしている。
建設再開に向け、頓挫した時に放置されている橋脚90本をJMが買い取り、再利用する計画だが、国営建設アディ・カルヤに1930億ルピアを支払う必要がある。JMは「実現可能性調査を実施している段階で、橋脚の強度を十分に調べる必要がある」としている。
同社幹部は18日、日刊紙コンパスに対し、手続きの遅れが原因で支払っていないだけと説明。建設を続行し、予定通り2017年に完成させるとの方針を示した。
JMは複数の企業連合で、シンガポールのオルトゥス・キャピタルが90%を保有。モノレール建設事業は07年にも資金難で頓挫し、11年に凍結。13年10月にジョコウィ知事が起工式に出席し、再開した。(高橋佳久、写真も)