首都圏大雨で洪水 7000世帯被害、5000人以上避難
首都圏各所で12日朝から13日夕にかけ、激しい雨が断続的に降り、洪水が起きた。ジャカルタ特別州災害対策局(BPBD)によると、同州の約7千世帯2万4269人が浸水・冠水に遭い、5千人以上が一時避難した。
地元メディアによると、被害が最も大きかったのはチリウン川流域。13日、東ジャカルタ区のカンプンムラユやチャワンでは一時、水位が4メートルまで上昇。3千人以上が自宅から退避、BPBDが発表した避難者数の大半を占めた。同区では主要道路が冠水、2人が持病が急変したが、病院に行くことができず死亡した。
在留邦人も冠水の被害を受けた。12、13の両日、邦人が多く住む南ジャカルタのクマン・ジャヤ・アパートメント・タマンの入り口付近が冠水。水位は一時、大人の股下まで上がった。主婦・小倉裕子さん(39)によると、ジャカルタ日本人学校(JJS)幼稚部に通う長男、央海斗(らうと)君(5)は13日、マンション入り口から通学バスが来るゲート前までボートで往復。「子どもの送り迎えが一番心配だった」と話した。
気象地理物理庁(BMKG)は1月下旬から2月上旬にかけ、降雨量がピークに達するとみており、首都圏の洪水による被害はさらに拡大するとみられる。
洪水対策に注力してきたジョコウィ知事は「洪水被害を軽減するには、まだ時間がかかる」との見解を示した。ユドヨノ大統領は短文投稿サイトのツイッターを通じ、洪水対策で州との協力を強化するよう国家防災庁(BNPB)に促している。
西ジャワ州デポック市チマンギスではラヤ川付近の堤防が決壊。市は20億ルピアをかけ、修繕する予定を明らかにしている。バンテン州タンゲラン市タガナでは4100世帯が冠水、水位は約40〜120センチメートルだった。