外環道、新区間が開通 首都南西部の渋滞緩和へ クボンジュルックチレドゥッグ区間
ジャカルタ西部第2外環道(JORR・W2)のクボンジュルック・ムルヤ〜チレドゥッグ区間が28日、開通する。工事難航の主因だった土地収用問題が決着、混雑する南西部を通過する車が分散されることが期待される。
同区間は全長5.73キロ。28日午前6時に開通する。通行料は3500ルピアだが、試験期間として1週間は無料。当面、同区間に接続する一般道路が未整備のため、乗用車や軽トラックのみ利用でき、大型トラックは乗り入れできない。
クボンジュルックは、西ジャカルタ・トマンからジャワ島西端のメラック港まで延びるメラック高速道の主要料金所。すでにスカルノハッタ空港高速道と接続しており、住宅街が広がるチレドゥッグやジョグロと結ばれることで、首都南西部の利便性が向上する。
西部第2外環道は、1970年から計画が始まった首都外環道の西部区間。国営高速道運営ジャサ・マルガの子会社マルガ・リンカル・ジャカルタ(MLJ)が管理する。
今回開通する区間は2011年に着工したが、建設予定地の収用が難航していた。チレドゥッグ〜ウルジャミ(2.07キロメートル)間の用地をめぐっては、立ち退き対象地域に住む住民が訴訟を起こし、最高裁は昨年、住民の訴えを認める判決を下したが、他の収用が一部残っている。
27日、クボンジュルックのムルヤ料金所前で開かれた開通式で、ジョコウィ知事は「州が近く賠償金の支払いを終え、用地問題は全て解決する」と強調。来年8月までに、チレドゥッグ〜ウルジャミ区間を完成させ、空港からクボンジュルック、ポンドックインダを経て、すでに開通している東部のタマンミニ、チクニル、チャクン、北部のタンジュンプリオク港を結ぶ首都外環道を全面開通させたいとの目標を示した。(配島克彦、写真も)