1万3466島、名付け完了 世界一の島嶼国家 国境隣接の92島 国連認定申請へ
インドネシア地理空間情報局(BIG)は18日、世界最大の島嶼国インドネシアの島1万3466の全島に名称を付けたと発表した。25万分の1の公式地図も完成し、インドネシアの領土、領海などに関する資料も今後はこの改訂版を基に作成。国境に接する小島92島を含む全島の認定を国連に申請する。
国営アンタラ通信によると、これまで名前が付いていない島も多くあったが、政府は今回、全島の名称を確定した。各島の海岸線の全長は9万9093キロ。島数はこれまで1万7508としてきたが、4分の1ほど減少した。
地理空間情報局はインドネシア地理空間参照システム(SRGI)2013年版を公表し、誰でも閲覧が可能になる。1995年以前の調査に基づいた地理情報を刷新し、各政府機関でSRGIに基づいた情報で統一を図る。
グスティ・ムハンマド・ハッタ研究技術担当国務相は、これまで関係省庁や教科書のデータのほか、ユドヨノ大統領の演説などでも島の数は1万7千となっていたが、今後は修正すると明らかにした。
アセプ・カルシディ同局長は島の数について「国際法とは異なる数え方をしていた」と説明。国連海洋法条約第121条では、島の定義は①自然に形成された陸地②水に囲まれている③高潮時でも水面上にある―と定義。以前の調査では満潮時に水没するものや岩礁、砂州も数えていたという。島数の世界2位のフィリピンは7109で、インドネシアの1位の座は揺るがない。日本の島数は6852(海岸線が100メートル以上の島)。
インドネシアではこれまで内務省や海軍、各地の地方自治体などが連携し、遠隔地の島の調査を実施。1島ずつ、島名や地理的条件、到達方法などについて調べ、地元住民などともに地名を選定する作業を続けていた。
同じ島で2つの名称を持つものや、以前は確認されていなかった小島などを国連の定義に沿って特定。特に国境に接する19州の92島を重視し、政府高官が現地を視察、灯台設置などを進めてきた。インドネシア政府は今回確定した全島の島名を国連に提出し、認定を求める方針を示している。