妊産婦死亡率が増加 「優先的に取り組む」保健省が懸念
このほど発表された2012年版インドネシア人口統計・衛生調査(SDKI)で、妊産婦死亡率が前回調査時より増加したことが分かった。保健省は妊産婦死亡率減少のための行動計画を立ち上げ、優先して取り組む意向を示している。
調査は国家家族計画・人口庁(BKKBN)と中央統計局(BPS)が共同で実施。妊産婦死亡率は前回調査の07年の228人(10万人当たりの死者数)から359人に増加した。
ナフシア・ムボイ保健相は結果を受け「助けが必要な妊産婦に支援が行き届かず、死亡する事態が起きたのか確かめる必要がある」と懸念を示した。
保健省は26日、妊産婦死亡率減少促進のための13〜15年度行動計画(RANPPAKI)を発表。妊産婦への医療サービスや、サービスを効果的に実施する地方政府の取り組み、家族や地域社会の参加を促進することが狙いだ。
調査では10代女性の妊娠・出産率も前回の8.5%から9.5%に上昇したため、若年結婚の増加も妊産婦死亡率の原因の一つと見られている。ムボイ保健相は、教育省や宗教省と連携して10代の若者に対する性教育に努めるとしている。
国連のミレニアム開発目標(MDGs)では15年までに妊産婦死亡率を102人に減らすとの目標を掲げている。しかし、ファスリ・ジャラルBKKBN長官は、現状が改善されなければ目標達成が困難と懸念を示している。