テンペ、豆腐業者悲鳴 値上げしても「火の車」 原料の大豆 止まぬ高騰

 ルピア安による輸入コスト増で大豆価格が高騰している。大豆を原料とする国民食のテンペ(大豆発酵食品)やタフ(豆腐)生産業者の経営を直撃。減産などの対応を迫られているが、いつ窮状から抜け出せるのか、先が見えずにいる。                       
 7月に1キロ約7千ルピアだった大豆の仕入れ価格が、9月には9900ルピアへ約30%上昇した。
 南ジャカルタ・パンチョランで40年にわたり豆腐とテンペを生産してきた会社経営者マンキッドさん(60)は困惑した様子だ。
 7月から続く高騰でテンペと豆腐の販売価格1キロ7500ルピアを1万ルピアに引き上げた。さらに、日産700キロを500キロに減産し生産費を抑えたが、利益は約2割減少。大豆は100%米国産を使っているため、輸入コスト増が経営を圧迫している。
 「顧客に再値上げの理解を求めたいが、これ以上は無理だ。経営は火の車だ」と嘆いた。
 パンチョランには同業者が約10社ある。日産3千キロの会社は2千キロまで減産した。
 業者らは「これ以上耐えられない」と口をそろえる。豆腐、テンペの生産者から成るインドネシア・テンペ・タフ生産者組合の組合員千人は9〜11日、生産を停止すると発表した。
 マンキッドさんは「国内の大豆農家を増やし、輸入削減体制を本格的に整備していくべきだと訴えたい」と力を込める。
 同組合によると、国内に11万5千の生産業者がおり、150万人が生産に従事している。(小塩航大、写真も)

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