中長期的に勝機見込む 「今は耐える時」 鉱山エキスポ開幕

 国際的な建機・鉱山採掘関連企業の見本市「マイニング・インドネシア2013」が4日、中央ジャカルタ・クマヨランの国際展示場(Jlエクスポ)で開幕した。7日まで。石炭価格の下落などで鉱山採掘関連分野で厳しい事業環境が続く中、参加企業は短期的には「耐える時」と認識しながらも、中長期的な世界経済の回復に期待し、自社製品をアピールした。
 神戸製鋼グループの建機大手・コベルコ建機の現地法人、ダヤ・コベルコ建機インドネシアはショベルカーを出展。来場者は、普段見慣れない大型ショベルカーを驚きとともに見上げていた。
 勝木正夫オペレーション担当取締役は「中国への輸出増を中心にショベルカーの需要は2011年にピークを迎えたが、資源価格下落で一転し、現在の販売台数はピーク時から3割程度減少した」と話す。
 ルピア安が進みインドネシアからの石炭輸出が有利になったことで、建機の販売増につながるとの見方については「足下では目立った動きはないが、今後は輸出が伸びる可能性がある」とした。今後の好材料として、ジャカルタなどの都市部で土木建設需要が伸びていることを挙げた。
 日立建機の現地販売・サービス法人ヘキシンド・アディプルカサも出展。鉱山関連販売部門のアグン・モフタル販売部長は直近の販売状況は厳しいとしながらも、来年からマクロ経済回復を土台とした販売台数の伸びを期待。鉱山採掘以外の建設分野などは上昇がやや横ばいとし、「7割を占める主力分野の回復を待ちたい」と話した。
 短期的に暗い見通しが大勢を占める中、新規参入を目指す企業も出展。鉱山採掘用パイプ販売のパイプ・アンド・ビュオイ・オーストラリアのニック・キュービット販売部長は「インドネシアは将来、必ず鉱山採掘需要が回復する」と新規案件の開拓に期待を込めた。
 マイニング・インドネシアには同時開催の「ビルディング・インフラストラクチャー・インドネシア」と合わせて45カ国、1664社が出展。主催者は4日間で5万人の来場を見込む。(赤井俊文、写真も)

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