産学協同で人材育成 愛知県立大とガジャマダ大 日本語再教育・企業文化
インドネシアで展開する日系企業へ優秀な人材を送り込もうと、愛知県立大学とガジャマダ大学(UGM)は26日、日系企業と産学協同でUGMの学生25人を対象にした人材育成事業を開始した。同大はUGMと2010年、全学協定を締結している。
開催式典で、高島忠義・愛知県立大学長は「日本語学習支援から始まったUGMとの関係は第2段階に入った。インターンシップを通じた新たな協力関係を築いていく」と意気込みを話した。
同大の小座野八光准教授によると、インドネシアの日本語学習者は増加しているが、仕事に結びつく日本語能力を持つ人は少なく、就職市場で需要の高い理工系の学生を中心に日本語や企業文化などを教え、同事業が日系企業への就職の橋渡し役になることが期待される。
同大の日本語専門家が26日から9月20日までの4週間、高校生時代に日本語を第二外国語として学んだ理工系や政治、経済学部の選抜者25人に日本語再教育プログラムを実施する。今年の予定では、10月〜12月に文学部日本語学科の学生2人を追加して就職支援講座などを実施する。
来年以降は16年までの2年間で、日本語再教育プログラム、日系企業の日本国内の工場でインターンシップを実施していく予定だ。講座修了者には修了証書が発給される。
UGM政治学部のエルワン学部長は「日系企業でのインターンを通じて日本の企業風土などを理解できる場所は他にない」と期待を膨らました。
同大は昨年10月、約10日間にわたってUGM文学部日本語学科の学生約70人を対象に日本語教育集中講義を実施し、同大の学生が講師役を務めた。一昨年にはUGMの学生を日本に招待し、日本語の集中講義を実施した。