【火焔樹】スラバヤお掃除クラブ

 ジャカルタお掃除クラブが活動を始めて1年ちょっと。地元のメディアの反応が功を奏したのかインドネシア人の参加者が増えている。大学の文化祭にも呼ばれ、日本人の環境意識の変遷について講義の依頼もある。一方、今までは地道にごみを拾うだけの活動であったが、メンバーの中からもっと積極的に動きたいとの声に押され、現地の小学校を訪問し環境をテーマにした寸劇やその他イベントも企画中だ。
 そして最近の報道にごみを拾う活動についての記事を多く目にする。お掃除クラブが言いだしっぺとは言わないが、いろんなコミュニティーが積極的に街をきれいにしたいという気持ちが表れた現象で、われわれとしてもうれしい限りである。
 そんな時、スラバヤに住む日本人の若者から連絡を受けた。スラバヤもごみがあちこちに散乱していてとても胸が痛い。「自分たちに出来ることをしたい」「どうやって人を集めればいいのですか」「どんなことをやればいいのですか」などなど、ごみを捨てない、ごみを拾うというようなインドネシアでは特別の行動を異国の地で始めるにあたり不安があるようだった。私からのアドバイスは、「ただ黙々とごみを拾っていればいい」「そうすれば、そんな行為に賛同する人たちが必ず現れ、仲間となってくれる」「まずは始めてみよう」だった。 
 ジャカルタお掃除クラブも自然体で活動し、支持者を増やし、社会の認知度も少しづつ上がってきている。スラバヤはインドネシア第2の都市で、歴史のあり、かつ数々の王国が栄えた由緒ある街だ。世界を見渡せば、歴史のあるスラバヤのような街はどこでもきれいに整備され、人々の環境への意識は高い。いつの日か、スラバヤお掃除クラブの活動を通して、スラバヤの人々の意識の変化が訪れる日を期待したい。
 頑張れスラバヤお掃除クラブ。君たちの行動が必ずインドネシアを変えていくきっかけとなるはずだ。
 ジャカルタ、スラバヤとくれば、次は第3の都市メダンかな? メダンは私が訪れたインドネシアの街の中で一番ごみが散乱している街。メダンお掃除クラブができてもおかしくない。(ジャカルタお掃除クラブ代表・芦田洸)

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