今年もパレード華やか 気仙沼にオゴオゴ登場

 東日本大震災前からインドネシア人の漁業実習生が多く働くなど、インドネシアとの結び付きが強い宮城県気仙沼市で10日、「インドネシア・パレード」があった。震災の影響で中止されたパレードが再開されて今年で2年目。インドネシア人留学生の参加も実現し、かつての華やかさを取り戻しつつある。
 気仙沼商工会議所青年部の会員を中心とした市民約130人が同市の夏祭り「気仙沼みなとまつり」の街頭パレードに参加。インドネシアの伝統衣装に身を包み、オゴオゴ(魔除け用の張りぼて人形)やバロン(獅子舞)、オンデルオンデル(張りぼて人形)とともに市内の大通りを練り歩いた。インドネシア・パレードは、祭りの街頭パレードに参加した14団体約900人のうち最大で、今年は一番手を務めた。
 衣装はこれまでにジャカルタのライオンズ・クラブやジャカルタ・ジャパンクラブ(JJC)バリダンス部などから提供され、今年は新調したオゴオゴの山車(だし)1台が加わり、計3台が隊列に並んだ。
 東北在住のインドネシア人もパレードを盛り上げた。市内の水産加工工場で働く研修生6人に加え、東北大学に留学中のインドネシア人12人も参加。沿道には気仙沼港を母港とする漁船のインドネシア人乗組員の姿もあったという。
 今年初めてパレードを見た在日インドネシア大使館の職員サユ・オカ・ウィダニさん(37)は「衣装の着こなしや大道具を見て、気仙沼の人々はインドネシア文化をよく分かっているように感じた。日イの絆に感動した」と話した。
 パレード後、同大使館の関係者らを招いて開かれたレセプションで、菅原茂市長は、これまでの復興支援に対する返礼のため、年内にも来イしたい考えを明らかにした。インドネシア政府は震災後、気仙沼市に対して200万ドルの寄付金を送った。
 パレードの考案者・鈴木敦雄さんは「約100人が参加した昨年から、今年はさらに参加者が増えた」と話し、成功の手応えを感じた様子。一方で、震災前のパレードの目玉だった「子どもガムラン隊」はまだ実現していないとして、来年以降の復活に向け、気持ちを新たにした。

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