ジャワ野牛激減 マランで6頭確認 自然資源保全センター調査
自然資源保全センター(BKSDA)の調査で、東南アジアに生息し、絶滅が危ぶまれている野牛の一種、バンテン(ジャワヤギュウ)の生息数が東ジャワ州マランの森林で6頭にとどまることが分かった。インドネシアで昨年までに確認されたのは計22頭。自然保護団体は減少の原因は農園開発などによる生息地の縮小があるとして、政府へ人間との接触のない遠隔地の森林に特別保護区を設置するよう求めている。
同調査は、足跡・ふんや、近隣住民からの情報をもとにバンテンの頭数を推定した。バンテンは国際自然保護連合(IUCN)の絶滅危ぐ種リストに登録されており、同センターのデディ・スディアナ・マラン支部長によると、調査期間中、バンテンの生息を直接確認することはできなかった。
マランのティルトユド森林でバンテン20頭が確認された1994年実施の調査から、約80%生息数が減少したことになる。
近年ではバンテンが竹や草、果物などの食べ物を求めて人間の居住地や耕作地に入り込む事例が増加。2011年にはティルトユドのレンゴクソノ村で村人がバンテン3頭を目撃したと証言した。それ以前には村人の一人がバンテンに襲われ命を落とす事故が発生し、村人が報復のためそのバンテンを殺害した。