有志が支え日本語懇談 ジャカルタ国立大、邦人招き授業 

 学生に日本人と直接会話する機会を設けようと、東ジャカルタ区にあるジャカルタ国立大学(UNJ)日本語学科は23日、在留日本人6人を授業に招き、座談会を開いた。3年にわたり日本語授業ボランティアを務めている邦人女性が計画、実現した。
 まず、同大同学科3年生の学生約30人が「インドネシアの大学生の読書関心度」「好きな色と人間の性格」「好きなドラマ」などについてそれぞれ発表。インドネシア学生の読書への関心が低く、授業外活動に本・新聞を習慣的に読む同学科の学生が少ないというアンケート結果を伝え、聴講していた日本人参加者は驚いた様子を見せていた。
 1班5人に分かれ座談会が始まると、徐々に緊張が解けた様子の学生らは積極的に日本人に質問。「日本とインドネシアの生活の違いは何ですか」「日本の少子化問題は何故発生したのか」と尋ね、日本人参加者は「インドネシアの渋滞に驚いた」「少子化にはたくさんの問題があって、女性の社会進出が進んだことが一因かもしれない」と答えた。
 同学科のアイシャ・クンティ・デウィさんは「日本人と話す機会は滅多に無い。日本語を使う楽しさを感じ、学習意欲が高まった」と喜びを示した。
 座談会に参加した大竹愛梨さん(インドネシア在住歴3カ月)は「日本語を勉強している学生と触れ合える機会は貴重な体験。今後も学生との交流を続けていきたい」と感想を語った。
 日本語学科には3年前まで国際協力機構(JICA)から派遣された日本語教師がいたが、現在は常駐の日本語講師がおらず、日本人女性2人が日本語ボランティアを務めている。
 同会を計画した横山直さんは、3年前から日本語ボランティアを務める。3年前に同様の座談会に参加、熱心に日本語を勉強する学生の姿勢に感心した。JICA派遣の教師が帰国したため、日本語を使う機会が減少した学生の助けになりたいと、ボランティアを引き受けた。
 「日本人と話す機会を多く提供しないと、彼らの日本語能力は伸びない。上手に話すのは難しいが、反復して会話をさせることに重点を置いている」と思いを語った。(小塩航大、写真も)

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