高架道建設を凍結 渋滞深刻のカサブランカなど 予算流用で監査へ
ジャカルタ特別州のジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)知事は23日、昨年末の完成予定の中央ジャカルタ・タナアバン〜東ジャカルタ・カンプン・ムラユの高架道路(総工費8千億ルピア)建設を凍結すると明らかにした。
高架道工事は9割完了している。ファウジ・ボウォ前知事が2012年中に完成させる予定だったが、今年度に繰り越されたため、新たな財政負担が生じているという。
追加予算として13年予算から1015億ルピアを配分したが、使途に不審な点があり、会計検査院(BPK)と金融開発監査院(BPKP)に検査を要請。透明性を確保してから予算を拠出し、工事を再開する方針。
ダフラン・イスカン国営企業担当国務相は「国営企業の会計に不審な点があれば、いったん事業を凍結するべきだ」とジョコウィ知事の方針を支持した。「事業費をめぐる不正が発覚した場合、担当相として追及していくが、あと1カ月半あれば完成するので、検査が終わり次第、早急に工事を再開させてほしい」と述べた。
トリサクティ大学の都市政策専門家のニルウォノ・ジョガ氏は「多くの人々が不利益を被る」と批判。完成を急ぎ、渋滞緩和を優先すべきとの見方を示している。
地上と二層式になる高架道は10年に着工した。建設地は都心でも特に渋滞が深刻なカサブランカ通り、サトリオ通りを経て、スディルマン通りを横切りマス・マンシュル通りへ続く3・5キロ。(堀之内健史、写真も)