「生活に潤いを」 東ジャワ日本人会会長 浦洋さん
今年4月に東部ジャワ日本人会(EJJC)の会長に就任した浦洋さん(48)は「学校維持会を通し、スラバヤで働く日本人家族の皆さんと年間の催しなどでコミュニュケーションをとり、生活に潤いをもたらすような活動を展開していきたい」と抱負を語る。
EJJCの現在の所属企業数は49社で、所属会員数は約550人。日本人学校の維持、日本語弁論大会や奨学金支給をはじめとする地域社会交流などが主な活動だ。
浦さんはEJJCについて「仕事の合間にボランティアで参加する会員の姿を見て、負担になっても真面目に取り組んでいる姿を見て素晴らしいと思った」と話す。
1989年にヤマハに入社して以降、一貫して管楽器の製造・研究を手掛けてきた。金管・木管の両方の生産設備の設計や手作業の機械化などに取り組んできた経験を生かし、今年1月末から社長としてリコーダーなどを製造するヤマハ・ミュージカル・プロダクツ・インドネシア(YMPI)の舵を取る。
海外赴任は今回が初めて。出張では数回スラバヤに来ていたが、実際に住んでみて「インドネシア人は穏やかで優しく、日本人に好意を持っている。みんな指示通りにきっちり動いてくれるのでこちらも働きやすい」と実感したという。
インドネシアは日本の倍以上の人口だが、楽器使用人口は少なく、中国のように製造拠点と市場が近くないのが違い。スラバヤから他の東南アジア諸国への輸出をメインに手掛けるYMPIの社長として、「市場規模は大きくないが、インドネシア人に楽器を演奏したり、音楽を聴いたりする楽しさを分かってほしい」と事業運営にも前向きだ。(東ジャワ州スラバヤで、赤井俊文、写真も)