日イの歌披露、新生活に夢 大使館で国費留学生壮行会
日本政府の国費留学生として渡日するインドネシア人留学生の壮行会が27日、中央ジャカルタの日本大使館で開かれた。
国費留学生の受け入れは4月と10月の年2回で、今回は78人が留学する。内訳は、研究留学生(大学院への留学)33人、学部留学生4人、高等専門学校留学生21人、専修学校留学生20人の計78人。申請者数は研究留学生が約460人、学部留学生が約4600人、高等専門学校留学生が約1600人、専修学校留学生が約1800人の計約8500人だった。
下川眞樹太公使は「日本では文化や習慣の違いなどで戸惑うことも多いが、たくさんの新しいことにチャレンジしてほしい。また、日本で体験したことをたくさんの友人に伝えて、日本の魅力を発信することを期待する」「東日本大震災から2年が経過したが、みなさんも日本の住民の一人として復興を見守ってほしい」とエールを送った。
高等専門学校と専修学校向けの留学生を合わせた41人はインドネシアの歌「タナ・アイルク」と日本の歌「明日への帰り道」を披露。祖国を離れる寂しさや日本の新生活への期待を歌に込めて、大きな声で合唱した。
西ジャワ州バンドンのバンドン工科大学(ITB)に通うイダ・バグス・ヘンドゥラ・プラスティアワンさん(22)は研究留学生を代表してスピーチ、東北大学で学ぶイダさんは「念願の日本に行くことができて感動している。このチャンスを生かして博士課程まで進みたい」と意気込みを語った。
西ジャワ州バンドンのサンタ・アンジェラ高校のタマラ・ララサティさん(17)は学部留学生として大阪大学で学ぶ。「厳しい審査を合格してつかんだ国費留学生の機会。日本で学ぶ4年間を貴重に使いたい。将来はこの経験を生かして日イをつなぐ仕事に就きたい」と語った。(小塩航大、写真も)