アフマディヤモスク襲撃 「犠牲祭の準備するな」 バンドンで強硬派
西ジャワ州バンドン市アスタナアニャール郡で犠牲祭(イドゥル・アドハ)前日の25日、イスラム異端派とされるアフマディヤのモスクが強硬派から襲撃を受け、器物を破壊されるなどした。けが人はなかった。事件当時、現場には警察官が複数いたが、襲撃を阻止せず、強硬派を逮捕しなかった。
地元メディアによると、イスラム強硬派のイスラム擁護戦線(FPI)が25日午後10時半ごろ、アスタナアニャール郡にある「アン・ナシル・モスク」で、犠牲祭の準備をしていたアフマディヤ信者に止めるよう要求。信者が拒否したことから、モスクのガラスを破壊するなどしたという。
西ジャワ州では昨年、アフマディヤの活動を禁じる州知事令が出されており、FPIはこれを理由に、破壊行為を正当化しているとみられる。バンドン市警は事件前に、FPIの襲撃計画を把握し、現場に25人の警察官が派遣されていた。
バンドン市警のダダン・ハルタント副本部長は「アフマディヤがFPIを侮辱したのではないか」とコメントし、西ジャワ州のアフマッド・ヘリヤワン州知事は破壊行為を批判しながらも「アフマディヤは(活動を禁じた)州知事令に従うべきだ」との見方を示している。