海底ケーブル敷設へ 国営通信テルコム 東ティモールまで

 国営通信テルコム・インドネシア(テルコム)はこのほど、インドネシア東部と東ティモールの首都ディリを結ぶ、海底通信ケーブルの敷設計画を発表した。東ティモールのインターネット普及率向上と双方向の投資拡大を目指す。
 国営アンタラ通信によると、ケーブルは国内東部フローレス島の東ヌサトゥンガラ州東フローレス県ララントゥカ郡とティモール島の東ティモール国境に近い同州ベル県アタンブア郡、ディリを結ぶ。
 全長は150キロに達する見通し。着工や完成時期は未定。4日には、バリ島ヌサドゥアで、テルコム・インドネシア・インターナショナル(テルイン)のファイザル・ジュマディ最高経営責任者(CEO)とテルコム・インフラのナティゴル・シトルスCEOがケーブル敷設に向けた覚書を交わした。
 東ティモールでは、人工衛星を介したインターネット通信がまだ主流で、通信が不安定な場合が多いという。ネット通信の普及を図る東ティモール政府は第3世代移動通信規格「3G」のサービス普及率を、2019年3月までに国民の85%、21年までに94%に引き上げたい考え。
 短期目標として、ことし9月までに第2世代の2Gサービス普及率50%達成を目指す。
 世界銀行などによると、東ティモールの人口は約129万人で、ネット利用者は全体の25%程度にとどまっている。
 海底ケーブル敷設に参画するテルインの東ティモール子会社テルイン・ティモール・レステは12年、同国の通信市場開放を受けて設立された。投資額は5千万ドル。「テルコムセル」ブランドの情報通信サービスを13年から展開し、2Gと3Gの通信サービス網を整備してきた。17年9月には、世界の主流となりつつある高速通信が可能な4Gのサービスを一部で開始した。地元メディアの報道では、市場シェアは現在37.5%。
 同国では市場開放まで、ポルトガルの通信大手ポルトガル・テレコム子会社が市場を独占していたが、開放後は、テルインの他にベトナム軍隊通信グループ(ベトテル)も「テレモール」ブランドで進出した。(中島昭浩)

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