チカランをふるさとに 第7回さくら祭り
日イ友好の祭典、さくら祭りが7、8両日、西ジャワ州ブカシ県リッポーチカランの商業施設「シティーウオーク」で開かれた。チカラン日本人会(CJC)やジャカルタ・ジャパンクラブ(JJC)などが後援。開会式でCJCの牛尾浩副会長はチカラン地域に住む邦人が増加していることを踏まえて、「力を合わせてチカランを日本人のふるさとにしていきたい」と話した。
さくら祭りは2018年で7回目。日本への元留学生たちが中心のインドネシア日本同好会(KAJI)が主催。ことしは歌手の加藤ひろあきさんが初出演した。インドネシア人たちによる音楽グループや両日の夕方以降に実施された邦人中心のジャカルタ軽音部、チカラン軽音部、ビッグバンド「ギャラクシー」の演奏時にも人だかりができた。
各ブースでは初出展したボランティア団体「J2ネット」がヨーヨー釣りのコーナーを運営。楽しむ家族連れの姿が見られた。
チカラン地域で草履を編む活動などをしている女性たちが中心となって出店した着物の着付け体験のブース周辺では、初めての着物に挑戦した来場者たちが練り歩き、思い出の一枚を収めようと写真撮影する姿が目立った。
おなじみとなったまつりの会のみこしの行列や習字体験では3年以上連続で参加している人も。ブカシ県デルタマスに住むハルトノさん(55)は「内容も安定して、1年に1回の行事として祭りが根付いてきている。もっと盛り上げるためにもインフラが発展していってほしい」と語る。
ことしも実施されたミス、ミスターさくらコンテスト。ミスさくらに選ばれたのはトヨタ車体現地法人勤務のアニタ・アユ・リスティアニさん(23)で、ミスターさくらには人材派遣会社ミノリのギンダ・ジュリアン・ヘルウィエンさん(23)が選ばれた。
来場者見込みは約10万人(主催者発表)。当初は新興開発エリア「メイカルタ」で開催される予定だったが、邦人の住むアパートメントが近くにあるシティーウオークに変更された。実行委員長のコユム・アスハリさんは「初めての方も含めて、多くの人に来場してもらえた。今後も新しい見せ場を作っていきたい」と話した。(平野慧、写真も)