半数で法律違反確認 ビル80棟の地下水利用調査
ジャカルタ特別州が実施した地下水の利用状況や排水設備の抜き打ち調査でこのほど、調査対象になったビルや商業施設計80棟の半数に当たる40棟で、地下水の無許可くみ上げなどの法律違反が確認された。地元メディアが報じた。
調査結果を受けてアニス・バスウェダン知事は28日、州条例改正などによる厳罰化の検討、違反の見つかったビル・施設の名称公表など、厳しい姿勢で臨む考えを示した。
40棟で確認された違法行為は、無許可や過剰な地下水くみ上げ、不適切な排水処理。ほぼ半数のビル・施設は未処理の排水を垂れ流していた。中央ジャカルタのサリナデパートでは、腐敗槽の汚泥が適切に処理されておらず、地下水の汚染や悪臭を引き起こしているという。宗教省のビルでも排水設備の未設置が分かった。
州政府は2月6日署名の知事令に基づき、関係部局の担当者らで構成する調査チームを発足させた。同チームによる抜き打ち調査は3月12日〜21日、中央ジャカルタ区スディルマン、タムリン両通りのビルやデパート計80棟で行われた。(上村夏美)