2日間で25トン回収 ムアラ・アンケ 海岸にごみ堆積
ジャカルタ特別州環境局などは17日、北ジャカルタ区ムアラ・アンケにあるマングローブ林前の岸にたまったごみの回収作業を開始し、18日までの2日間で約25トンを回収した。
州環境局によると、マングローブ林前にたまるごみの量は、2017年12月から吹いた風と潮位上昇による洪水の影響で増加した。厚さ約1メートルにもなり、総量は約千立方メートル。もともとごみが浮かぶエリアだったが、これほどの量になったのは18年2月に入ってからだという。
18日午後には重機が稼働したが、州の清掃員が水に入り、手作業でごみを回収していた。ごみのほとんどはビニール袋、包装紙などのプラスチック。足を踏み入れると、柔らかい感触はあるものの歩くことができるほど積み上がっていた。ごみはジャカルタ特別州からだけではなく、バンテン州タンゲラン市、西ジャワ州ブカシ県からも流れてきているという。
手作業でかごに詰まれたごみは、ボートで南東500メートルにあるムアラ・アンケ港まで運ばれ、トラックに積み替えられて西ジャワ州ブカシ市バンタルグバンごみ埋め立て処分場に運ばれる。ボート4台、トラックは全部で約20台を稼働させ、午前7時30分から午後4時まで、400人体制で作業する。全てを回収するには約1週間かかる。
環境局のアリ・マウラナ・ハキム副局長(45)はじゃかるた新聞の取材に対し、「毎年この時期には風などの影響でジャカルタ湾にさらにごみが積み上がる。それほどごみがあちらこちらに浮かんでいるということ。そのほとんどが家庭ごみで、市民の意識を変えるということは難しい」と述べた。
回収後、この場所には新たにマングローブを植える予定。(上村夏美、写真も)