スカイトレイン開通 初の無人運転車両 スカルノハッタ空港第2〜第3ターミナル間

 スカルノハッタ空港(バンテン州タンゲラン市)で17日、ターミナル間を移動する全自動無人運転車両システム(APMS)「スカイトレイン」の運行が始まった。同車両の運行はインドネシアでは初で、無料で利用でき、乗り継ぎも容易になった。運行が始まったのは第2と第3ターミナル間のみ。国際空港として競争力を上げるため、引き続き空港と周辺整備、サービスの向上を急ピッチで進める。 

 同空港ではこれまで、ターミナル間の移動は無料のシャトルバスや自家用車などが使われており、空港周辺が渋滞する原因の一つとなっていた。
 17日に運行を開始したのは第2〜第3ターミナル間(約1.7キロ)のみで、所要時間は約5分。2両編成1組を走らせ、最大約170人が乗車できる。当面は午前7〜同9時、正午〜午後2時、同5〜同7時の時間帯のみ、運行する。
 スカイトレインはすべて完成すると、第3〜第2〜空港鉄道駅やバス停、タクシー乗り場などが設けられる統合ビル〜第1ターミナルの4カ所(約3キロ)が2本の路線でつながる。7分間隔で24時間運行するという。
 同空港を運営・管理している国営空港管理第2アンカサプラのムハンマド・アワルディン社長は、第3〜第2ターミナル間の第1工区をわずか1年間で開通させたと強調。
 「世界中で公共交通機関サービスは改善され続けている。スカイトレインの存在が、インドネシアでの交通機関の開発促進のさきがけとなるよう望んでいる」と話した。
 また、アジア大会が開かれる2018年8月までに、海外から多くの選手や観光客らを迎え入れられるよう開発を急ぐと説明した。
 開通式典にはブディ・カルヤ・スマディ運輸相とリニ・スマルノ国営企業相も出席し、スカイトレインに乗車した。
 スカイトレインの総建設費は9500億ルピア。第2アンカサプラと鉄道の通信システムなどを手がける国営レン・インダストリが協力した。
 さらに駅や路線などの建設は国営建設ウィジャヤ・カルヤ(ウィカ)が担当。車両は、北スマトラ州メダンにあるクアラナム空港鉄道でも使用されている、韓国の宇進産電が製造を請け負った。
 リニ国営企業相は「(スカイトレイン)は国営企業と海外の民間企業が相乗効果を得ながら完成させた、インドネシアで初めての全自動無人運転車両だ」と評価した。(毛利春香、写真も)

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